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マンジャロ(痩せ薬)に頼る前に知ってほしい血糖コントロールの話

SNSでもテレビでも、
マンジャロで痩せた
GLP-1が食欲を止めてくれる
という情報が広がっています。

たしかに、医学的に見てもマンジャロは優れた薬です。

ただし──
痩せるために使う という発想には、私は明確に慎重派です。

理由は3つあります。


1. 血糖コントロールの本質は「薬では作れない」

マンジャロは「血糖値が上がりにくくなり、食欲が落ちやすい」作用をもつ薬です。
糖尿病治療のために作られた薬であり、
医療目的では非常に価値があると言えます。

ただし、
ダイエット目的で使うとなると話が変わる。

なぜか?

血糖を安定させる力の本丸は次の3つだからです。

✔ 食べる順番

✔ 食物繊維の量
✔ タンパク質の量とタイミング

これは薬では置き換えられない。
マンジャロはここを補助するだけで、
代わりにやってくれるわけではない。

しかも薬で血糖が落ち着いても、
食べ方の癖が変わらなければ、服用をやめた瞬間に元の食欲に戻る人が多い。


2. マンジャロには「代謝が落ちるリスク」がある

マンジャロで痩せた人の中に、

・筋肉量が大きく落ちた
・肌がしぼんだ
・基礎代謝が下がった
・疲れやすくなった

こうしたケースがあります。

理由はシンプルで、
食欲が強く抑えられるため、必要な栄養まで減ってしまうことがあるから。

とくにタンパク質不足は、

・代謝低下
・体力低下
・貧血
・髪や肌のトラブル

に直結します。

「食べられなくなって痩せる」は一見ラクそうに見えますが、
身体は確実にダメージを受けています。


3. やめた後のリバウンド率が高い

マンジャロをやめた後、
2〜6ヶ月の間に「元の体重の80〜120%まで戻った」という報告は珍しくありません。

理由は明確です。

・薬で抑えていただけで、食行動そのものは変わっていない
・食欲が薬前より強く戻る人がいる
・筋肉量が減っているので太りやすい身体になっている

つまり、
薬で体重を減らすほど、
「やめた後」がきつくなる。

これが私がマンジャロに慎重な最大の理由です。


■4. じゃあどうするのか? → 血糖コントロールが正攻法

マンジャロに頼る前に、
まずやるべきは “血糖値が安定する食べ方” を身につけることです。

これは薬よりずっと確実で、
やめてもリバウンドしません。


① 食物繊維を先に食べる

海藻・きのこ・オクラ・りんご・納豆・もち麦など
→ 血糖の急上昇を抑える


② タンパク質を1日体重×1.5〜2 g 

鶏肉・魚・卵・豆類・ヨーグルト
→ 食欲が安定し、DIT(食事誘発熱)で代謝が落ちにくい


③ 糖質は単品で食べない

パンだけ/果物だけ/麺だけ
→ 急上昇→急降下が起きやすい

必ず
食物繊維+タンパク質を添える


④ 睡眠・ストレスの管理

血糖乱高下の最大の原因は「寝不足」と「慢性ストレス」。
ここを整えると過食が自然と減ります。


■5. マンジャロは「最後の選択肢」であるべき

私はマンジャロそのものを否定しているわけではありません。

・糖尿病治療
・重度肥満
・医学的に必要なケース

これらは確実に適応です。

ただし、

「ダイエットが続かないから薬で痩せたい」
という使い方には反対です。

薬は習慣を変えてくれません。
薬は基準を作ってくれません。
薬は食べる癖を治してくれません。

結局、身体を作るのは自分の行動です。


■結論

マンジャロは痩せる近道ではなく、

生活習慣を整える力を奪う可能性がある薬。

だからこそ私は、
ダイエット目的のGLP-1使用には慎重派です。

血糖コントロールができるようになれば、
過食も、食欲も、体重も、自然と整っていきます。

薬に頼らなくても、
身体は必ず変わります。

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岐阜/各務原 身体の土台を整え、「変わりたい」を「変われた」へ導く専門家。理学療法士として培った知識をもとに、姿勢や動作、生活習慣までトータルでサポート。一人ひとりの身体と向き合い、内側から輝く美しさと自信を引き出します。

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