なぜタンパク質は食べても太りにくいのか。
ダイエットの世界でよく出てくる
「食事誘発性熱産生(DIT)」。
難しそうに見えるけれど、
本質はとてもシンプルです。
食べると身体は勝手にカロリーを使って熱を出す。
この勝手に燃える仕組みこそが、
タンパク質が太りにくい最大の理由でもあります。
■ 食べると身体は必ず動く。これがDIT。
食べ物が身体に入ると、
消化・吸収・分解・運搬と、
体内の工場が一斉に動き出します。
その工場を動かすエネルギーが
食事誘発性熱産生(DIT)。
つまり、
食べる → 身体が勝手に燃える
という流れがセットで起きてるんです。
■ 栄養素によって燃える量は全然違う
ここがダイエットにおいて一番重要なポイント。
● DITのざっくり目安
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タンパク質:20〜30%
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炭水化物:5〜10%
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脂質:3%前後
タンパク質は、
消化や分解に手間がかかる栄養素なので、
食べた分の20〜30%を勝手に消費してくれる。
つまり、実質カロリーが低いんです。
脂質は3%しか燃えないので、
ほぼ満額で身体に残る。
これが“太りやすさ”につながります。
■ 例題:タンパク質は実質カロリーが安い
数字で見るともっとわかりやすい。
● 例①:タンパク質100kcal
DITで20〜30kcalが勝手に消費
→ 実質70〜80kcal
● 例②:脂質100kcal
DITは約3kcal
→ 実質97kcal
● 例③:同じ200kcalでも大差になる
A:タンパク質200kcal → 実質150kcal
B:脂質200kcal → 実質194kcal
同じカロリーを食べても、
身体に残るカロリーが全く違う。
これが“太りにくさ”の正体。
■ タンパク質を増やすと痩せやすい理由は、ほぼDITで説明がつく
タンパク質多めの食事は、
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体温が上がる
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代謝が回る
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満腹感が続く
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筋肉の材料が入る
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間食が減りやすい
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実質カロリーが下がる
「食べても太りにくい」は、
感覚ではなく仕組みで説明できます。
■ 結論
タンパク質は
食べながらカロリーを減らしてくれる
唯一の栄養素。
だからダイエットでは、
「まずタンパク質を増やしましょう」と言われ続ける。
食べる=太る、じゃない。
何を食べるかで、太り方が変わる。
そして太りにくさをつくる中心にいるのが、
間違いなくタンパク質なんです。
