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マクロ栄養素を知ることは、体をデザインするということ。

2025.12.08

──栄養学の基礎を、いま一度しっかり整える。

ダイエットに限らず、体づくりの基本にあるのは「食事」。
そして、その食事を構成している最も大きな要素が マクロ栄養素(3大栄養素) です。

  • タンパク質(Protein)

  • 脂質(Fat)

  • 炭水化物(Carbohydrate)

この3つは、いわば人体の材料 エネルギー調整役を担う存在。
サプリや特別な食材よりも、まずここを押さえた方が、体は確実に変わります。

今日はそれぞれの役割、適切な摂取の考え方まで、まとめて整理していきましょう。


1. タンパク質 ─ 体をつくる材料

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https://media01.stockfood.com/largepreviews/NDIxNTUzMjUy/13598492-Protein-rich-foods-dairy-products-meat-fish-pulses-eggs-and-tofu.jpg?utm_source=chatgpt.com

筋肉・内臓・皮膚・髪・爪──すべてタンパク質から生まれています。
不足すると、筋肉は減り、代謝が落ち、疲れやすさや肌の不調につながります。

■ 主な役割

  • 筋肉合成(ダイエットでも絶対に必要)

  • 免疫力の維持

  • ホルモン・酵素の材料

  • 髪や肌のターンオーバー維持

■ どれくらい必要?

  • 一般的な人:体重×1g

  • ダイエット中・運動している人:体重×1.5〜2g

例:体重60kg → 90〜120g /日

■ 多く含む食品

  • 肉、魚、卵、大豆製品、乳製品


2. 脂質 ─ ホルモンや細胞膜をつくる調整役

https://i0.wp.com/health.umms.org/wp-content/uploads/2022/01/Healthy-Fats_1200.jpg?fit=925%2C602&ssl=1&utm_source=chatgpt.com
https://www.healthygreenkitchen.com/wp-content/uploads/2023/08/healthy-fats-salmon-avocado-1200x795.jpg?utm_source=chatgpt.com

「脂質=太る」と思われがちですが、それは半分誤解。
脂質は ホルモンバランス・脳の働き・細胞膜の材料 として必須です。
むしろ適切に摂らないと、体脂肪が落ちにくくなります。

■ 主な役割

  • ホルモン合成(特に女性には超重要)

  • 細胞膜の材料

  • 脳・神経の働きを助ける

  • 脂溶性ビタミンの吸収をサポート

■ どれくらい必要?

  • 総摂取カロリーの20〜30%

極端に減らすと肌荒れや情緒不安定につながりやすい。

■ 良質な脂質の食品

  • オリーブオイル、ナッツ類、アボカド

  • 青魚の脂(EPA/DHA)


3. 炭水化物 ─ 体と脳を動かすエネルギー

https://assets.clevelandclinic.org/m/5a4d846729ab04f9/webimage-Carbs-613046884-770x533-1_jpg.png?utm_source=chatgpt.com
https://www.bowflex.com/on/demandware.static/-/Library-Sites-bowflexShared/default/dwb0bb1fc3/blog/content/white-carb-debate-alt01.jpg?utm_source=chatgpt.com

炭水化物は「太る」と思われがちですが、
代謝の火を燃やす“薪”のような存在です。

摂らないと、

  • トレーニングで力が出ない

  • 代謝が落ちる

  • イライラ・集中力の低下

  • 食欲暴走
    につながります。

■ 主な役割

  • 脳・赤血球のエネルギー源

  • トレーニングのパフォーマンス維持

  • 代謝を維持する

■ どれくらい必要?

活動量によって大きく変わるが、
総摂取カロリーの40〜60%が目安。

糖質制限は短期的には体重が落ちやすいですが、
長期的には筋肉量低下・リバウンドの原因になりやすい。

■ 良質な炭水化物の食品

  • 白米、玄米、もち麦、さつまいも、果物、オートミール


4. マクロ栄養素のバランスが健康と体型を決める

体重はカロリーで決まり、体型はマクロで決まる。
これは栄養学の基本です。

同じ1500kcalでも、

  • タンパク質が少ない人は筋肉が落ちる

  • 脂質が多すぎれば脂肪が増える

  • 炭水化物が少ないと代謝が落ちる

つまり、カロリーだけでは健康的には痩せないということ。


5. まず何から始めればいい?

① タンパク質量を整える(最優先)

理由:満腹感が高い+痩せやすい体の基礎になる。

② 脂質を質で選ぶ

揚げ物・ショートニングは避け、オイルと魚の脂を増やす。

③ 炭水化物を必要量だけしっかり食べる

筋トレや仕事のパフォーマンスが上がり、結果的に代謝が高い体に。


まとめ:マクロ栄養素は、体の取扱説明書。

ただ痩せるだけではなく、
「健康的に、しなやかに、長く続く体づくり」をするなら、
マクロ栄養素の理解は欠かせません。

その人の生活・体質・目標によって最適バランスは変わりますが、
土台としての知識があるほど、ダイエットは“迷わなくなる”。

  • 何を食べれば良いのか

  • どれくらい食べれば良いのか

  • なぜ必要なのか

ここが理解できれば、体は必ず変わります。

最後に具体例を記載します。

ダイエット向けマクロの具体例(女性・運動あり)
前提
目標摂取カロリー:1,600 kcal前後
トレーニング週2–3回
代謝を落とさず、筋肉維持を狙う
● パターンA(バランス型)
P:120g / F:45g / C:165g**
マクロ 量 カロリー 割合
タンパク質 120g 480 kcal 30%
脂質 45g 405 kcal 25%
炭水化物 165g 660 kcal 45%
合計 - 1,545 kcal 100%
→ 空腹感を抑えながら、落とすスピードもキープしたい人向け。
● パターンB(タンパク質しっかり型)
P:130g / F:40g / C:150g**
マクロ 量 カロリー 割合
タンパク質 130g 520 kcal 33%
脂質 40g 360 kcal 23%
炭水化物 150g 600 kcal 44%
合計 - 1,480 kcal 100%
→ 体脂肪をしっかり落としつつ、筋肉を落としたくない人向け。
● パターンC(運動量が多い人)
P:120g / F:45g / C:200g**
マクロ 量 カロリー 割合
タンパク質 120g 480 kcal 28%
脂質 45g 405 kcal 24%
炭水化物 200g 800 kcal 48%
合計 - 1,685 kcal 100%
→ 仕事がアクティブ・筋トレ負荷高めの人。
② ダイエット向け・1日の献立例(1,550〜1,650kcal)
▼ 朝食(400kcal)
● たんぱく質強化オートミールボウル
オートミール 40g
ギリシャヨーグルト 100g
バナナ 1/2本
プロテイン 1/2スクープ
くるみ少量
→ P25g / F10g / C50g
→ 血糖値が安定しやすく、午前中の集中力も維持。
▼ 昼食(500〜550kcal)
● 鶏むねの塩レモン焼き+雑穀米の定食
鶏むね肉 120g
雑穀米 120g
ほうれん草のおひたし
味噌汁
オリーブオイル 5g(料理に使用)
→ P40g / F12g / C60g
→ ボリューム出しつつ脂質を抑えた定番のバランス飯。
▼ 間食(100〜150kcal)
プロテイン(1スクープ)
または
ゆで卵+フルーツ少量
→ P15〜20g
→ 夕方のドカ食い予防に最強。
▼ 夕食(450〜500kcal)
● 鮭のホイル焼き+温野菜+さつまいも
鮭 1切れ
舞茸・玉ねぎ・バター少量
温野菜(ブロッコリー50g・にんじん少量)
さつまいも 100g
→ P30g / F15g / C40〜45g
→ 深夜に響きにくい炭水化物量で、満足感もしっかり。
③ 総まとめ(この1日でのマクロ)
P:110〜130g
F:35〜45g
C:150〜170g
カロリー:1,550〜1,650kcal
ほぼパターンAの設定どおり。
これを「変わらない範囲で毎日まわす」のが、ダイエットの成功パターン。

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岐阜/各務原 身体の土台を整え、「変わりたい」を「変われた」へ導く専門家。理学療法士として培った知識をもとに、姿勢や動作、生活習慣までトータルでサポート。一人ひとりの身体と向き合い、内側から輝く美しさと自信を引き出します。

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