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糖質制限ダイエットの真実──「短期で痩せる」か、「長期で変わる」か

2025.11.17

糖質制限は、ダイエット界の“即効性チャンピオン”です。
1週間もすれば体重がストンと落ちる。
「私、ついに痩せたかも!」とテンションも上がる。

でも――ここが落とし穴。
その“急激な減り”のほとんどが 体脂肪ではなく水分 だということを、多くの人は知りません。

■ なぜ糖質を減らすと体重が落ちるのか?

糖質(正確にはグリコーゲン)は、水と結びついて体内に蓄えられています。
筋肉や肝臓にあるグリコーゲン1gに対して、約3gの水がくっつく。

だから糖質を抜くと、

  • グリコーゲンが減る

  • 結びついていた水が抜ける

  • 結果、体重が一気に落ちる

という仕組み。

つまり糖質制限ダイエットの初期の体重減少は、
「水分が抜けて軽くなった」だけの現象 です。

もちろん、短期で体重を落としたい場面――
結婚式、検査、撮影前など――ではこの性質は非常に使えます。
僕も現場で「数日で体重が必要なだけ落ちれば良い」という人には、戦略として使うことがあります。

■ じゃあ長期的に見るとどうなのか?

ここが一番大事な部分です。

結論から言うと、

長期ダイエットに糖質制限は向いていません。

理由はシンプル。


■ 理由①:エネルギー不足で代謝が落ちる

人間の体は、
炭水化物 → 最も効率よく使えるエネルギー源
として設計されています。

糖質が極端に不足すると、

  • だるい

  • 集中できない

  • トレーニングの質が落ちる

  • NEAT(日常の活動量)が下がる

結果、
総消費カロリーが落ちていく → 痩せにくい体になる。

「糖質制限してるのに全然痩せない」という人は、この状態。


■ 理由②:脂肪を燃やすためにも糖質が必要

脂肪燃焼には 代謝の火種 が必要です。
その火種となるのが炭水化物。

炭水化物をしっかり摂ることで、

  • 筋肉が動く

  • 身体が温まる

  • 代謝回路が動き出す

つまり、本当の意味で脂肪を燃やすには、
糖質は“必要不可欠なエネルギー” なんです。


■ 理由③:抜けば抜くほど「リバウンドの準備」になる

糖質を減らしすぎると、体は飢餓モードに入ります。

そして制限が終わった瞬間、
体は失った水分とグリコーゲンを取り戻そうとします。

結果、
一気に体重が戻る。
さらには、代謝が落ちているため脂肪もつきやすい。

糖質制限の後のリバウンドが多いのは、このためです。


■ 長期的に痩せる人がやっているのは「制限」ではなく「調整」

痩せる人は糖質をゼロにしません。
必要な量を、必要なタイミングで摂っています。

例えば、

  • 朝:活動量アップのためしっかり

  • 昼:炭水化物は普通量

  • 夜:少し控えめに

この“調整”で体調もメンタルも安定する。
だから続くし、結果として痩せ続ける。

僕が指導してきたクライアントさんの成功例を見ると、
共通しているのは 糖質とうまく付き合えている人”です。


■ 糖質は敵ではない。

糖質はあなたを太らせるものではありません。
太る原因は、

  • 総摂取カロリーのオーバー

  • 運動量の不足

  • ストレスや睡眠不足
    など、もっと根っこにある部分。

糖質はむしろ、

  • エネルギーになる

  • 代謝を助ける

  • 脳を働かせる

  • 筋肉を守る

味方として使うべき栄養素です。


■ まとめ:短期ならOK。でも長期戦なら“糖質を味方に”。

短期の体重調整:糖質制限は有効。
長期のダイエット:糖質制限は不適格。

ダイエットは
「早く痩せるか」ではなく、
「痩せたままでいられるか」が勝負です。

だからこそ、
糖質を悪者扱いするのではなく、
正しく使って痩せていく。

これが、リバウンドとは無縁の本物のダイエットです。

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身体の土台を整え、「変わりたい」を「変われた」へ導く専門家。理学療法士として培った知識をもとに、姿勢や動作、生活習慣までトータルでサポート。一人ひとりの身体と向き合い、内側から輝く美しさと自信を引き出します。

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