若いときの運動は未来の自分への仕送りだ
── 高齢者になっても使える身体は、今つくる
若いときって、身体のことなんて気にしないですよね。
多少寝なくても動けるし、多少食べすぎても太りにくいし、多少無理をしても次の日には復活する。
でも実は、この若さの貯金こそ、未来のあなたの人生を決める大きな分岐点になります。
そして僕は、トレーナーとして、理学療法士として、たくさんの人の身体を見てきて確信していることがあります。
若い人は運動しておけば、その筋肉も、関節も、動きのクセも、高齢になってもずっと使える。
これ、本当に事実です。
■ 若いときに鍛えた筋肉は、歳をとっても戻りやすい
若いときに運動習慣があった人ほど、
高齢になってからの回復スピードが圧倒的に早いです。
その大きな理由が、近年よく知られるようになった 「マッスルメモリー」。
筋肉が成長するとき、筋線維の中の 「筋核(マイオニュクリ)」が増えます。
そして驚くことに、この筋核は 筋肉が落ちても消えない んです。
つまり、
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一度筋トレで増えた“筋核”は長期間残る
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ブランクがあっても、筋肉が戻るのが速い
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若い頃の筋トレが、老年期の回復力につながる
これはただの感覚ではなく、科学的に証明されています。
さらに、
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脳が動きのパターンを覚えている
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関節可動域が保たれやすい
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姿勢のクセが安定する
こうした「身体の土台」は、何十年後のあなたを助け続けてくれます。
■ 運動は“若さのボーナスタイム”にやると効率が10倍いい
若い時期の身体は、そもそも伸びやすい状態にあります。
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筋肉が付きやすい
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疲労回復が早い
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ホルモンの働きが強い
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関節が動きやすい
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心肺機能が高い
これらは、若いときの特権です。
だから僕は、若い人にこそ伝えたい。
若い時期は、人生で最も元が取れる運動期。
ここで作った筋核は、40代でも、60代でも再利用できます。
ここで作った動きのクセや姿勢は、70代・80代の生活の自由度を守ってくれます。
身体は本当に正直で、
やった分だけ、未来のあなたをラクにしてくれます。
■ 運動していた人は、高齢になっても老け方が違う
現場でたくさん見てきました。
若い頃から運動していた人は、70歳になっても本当に強い。
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転ばない
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歩きが速い
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姿勢がいい
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呼吸が深い
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疲れにくい
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動きに迷いがない
「老い方が違う」というより、
生き方の自由度が違うんです。
旅行に行ける。
孫と遊べる。
自分の足で生活できる。
好きなことを続けられる。
これが、若い時の仕送りの恩恵です。
■ 今動いておけば、未来はずっとラクになる
若い人にとって運動は、
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痩せるため
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筋肉をつけるため
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かっこよくなるため
もちろんこういう目的も大事ですが、もっと大きな意味があります。
未来のあなたが、やりたいことをやり続けるための身体を作ること。
20代の筋トレは、70代で役に立つ。
30代の運動習慣は、80代の歩く力になる。
40代の姿勢づくりは、90代の生活を支える。
運動は、未来のあなたへの“長期投資”。
そしてその投資を何倍にもして返してくれるのが マッスルメモリーです。
■ 今から始めれば十分間に合う
これは若い人にも言いたいし、
40代・50代・60代の人にも同じことを伝えたい。
今がいちばん若い。
だから、いつから始めても遅くありません。
身体は必ず応えてくれます。
未来の自分を生きやすくするために、
今日の10分、今日の10回、今日の1歩。
あなたの身体は、
その小さな行動をちゃんと覚えていてくれます。
そしてそれこそが、あなたの人生を支える“マッスルメモリー”になるのです。
